幻の欠番? [他ブログいっちょかみ]
まぁ、この話は前回の続きみたいなものです。
私の中でワーストランキング上位に食い込む「血液型と性格」関連の偏見的な記述をもう1つ紹介しておきます。
しかもしかも、それは素人の記事なんかではなく、なんと心理学の学会で発表されたものです。
血液型性格判断批判について興味がある方は「大村政男」の名前を知っているでしょう。
肯定論者にとっては、最大の仮想敵であり(あった?)、彼の発言に対し「転向」云々とABOFAN(HP)やネット掲示板でいちいち騒がれる人物です。
彼が書いた「血液型と性格」は、能見氏によって巻き起こされた『血液型ブーム』に対する心理学からの批判として一石を投じ、今なお「血液型と性格の関係」に対する懐疑・否定の立場を取る人の基本的な参考図書となっています。
しかし、おそらく、大村氏は「血液型と性格の関係」全般を否定していると誤解している人も多いかもしれませんが、彼が否定しているのは、能見氏による”素人的な”「血液型と性格の関連説」であり、学会の席上では『関係がありそうだ』と公言して憚らない人です。
簡単に言えば
『能見氏の血液型性格判断は間違い。正しい血液型と性格の関係を私が証明してみせる』
というスタンスのお方なのだと私は解釈しています(もしかしたら、当初は否定的だったけど、ミイラ取りがミイラになって途中で『転向』した可能性も無いとは言えませんが)。
だから、私から見た忌憚無き意見としては
『大村先生も能見氏と同じ”血の商人”である』
つまり、「血液型と性格の関係」というネタで喰っているひとりに過ぎません(TVにもたまに顔を出すし)。
(まぁ、日本の心理学界では重鎮のようですが)
【大村氏の学会発表】
大村政男氏は応用心理学会において『「血液型性格学」は信頼できるか』シリーズを継続的に発表しています。
メディカルオンラインで検索すると以下のタイトルであった事が分かります(残念ながら第9報以前は不明)。
第10報:歴史的人物の血液型の認知過程
第11報:キャテルの16PFとの関連
第12報:高校生の血液型性格判断におけるFBI効果
第13報:24血液型との関連を探る
第14報:B型者についての偏見史を尋ねる
第15報:男性度・女性度と血液型
第16報:紅白歌合戦と血液型
(第17報):野球選手の血液型
第19報:能見正比古生誕77年記念‐血液型性格学を信じた心理学者たち‐
第20報:星座性格診断・血液型性格診断にみられるFBI効果・認知的適合感
第22報-I: 城田明子の調査を基礎として『ドラえもん』の血液型を推定する
第22報-Ⅱ: 『ドラえもん』から「ホリエモン」まで9人のキャラクタの血液型を推定する
第23報-I :林春男(1985)・卓地圭子(1990)の「サザエさん研究」をまとめる
第23報-Ⅱ 磯野家・フグ田家7人の家族の血液型を追求する
※別のサイトで以下のタイトルが判明
第21報:埋もれた心理学史を尋ねて 第2報−目黒宏次・澄子の「人間関係学」を評論する
詳細は分かりませんが、タイトルだけを見れば「能見氏の著作の目次」と言われても違和感は無いでしょう。
というか、第22報以降に至っては”こんな発表”を学会に持ち込む神経すら疑われます。
いくら重鎮といえども、おイタが過ぎるのではないでしょうか。
【幻の第18報?】
さて、お気付きの人もいるかもしれませんが、第18報が抜けています。
しかし、ちょうどその回の応用心理学会要旨集を持っていましたのでご紹介します。
第18報:ソープランドの女性と血液型
なんか...たまたまメディカルオンラインに登録されていなかった、と言うよりも、「意図的に削った」かのような匂いがプンプンしませんか?
せっかくですので、その要旨の内容をかいつまんでご紹介します。
【要旨の要旨】
《先行研究》
まず、昭和8年、古川氏の影響を受けた鳴海顕という医師が『血液型研究』という雑誌に投稿した内容の紹介があります。
鳴海の研究は、私娼(いわゆる非公認で春を売る方)184人について血液型を調査したもので、結論としてはA型が多く、O型が少ないというものでした。
鳴海は以下のように結果を評価しています。
(1)積極的で意志型であるO型者が少なく,消極的で感情型であるA型者がきわめて多い。A型者は柔順で宿命にあまんじて一家の犠牲になったのである。なかには自発的にこの苦がい界に身を沈めたものもいるとのことである。
(2)調査によると,私娼のうちB型者は人気があった。彼女たちは,多芸多弁で杜交的な気質を持っているからである。
(3)A型者・B型者・AB型者は0型者の約4倍(正確には4.7倍だから約5倍になる)になっている。日本人の場合,約2倍であるから,私娼中にいかに感情的な女性が多いかが理解されると思う。
《大村の研究》
で、大村氏はソープランドで働く女性を「現代の私娼」であるとし、その血液型分布を調べたのです。といっても、その調査はあまりに雑で、いわゆる『風俗情報誌』の女の子のプロフィール欄から拾うというものです。基本的には掲載誌の発行月を乗せていますが、中には発行時期を失念したものまである有様(なんなんだ、その適当さは)。
結果として、「ソープ嬢(大村氏はこう表現)」にはこれといった特徴的な血液型が無いというものでした。
しかし、鳴海の結果と今回の結果の違いについて、「鳴海のデータが見本誤差ではないならば」という仮定の上で彼はこう述べています
『昭和の初期の私娼と現代のソープ嬢とはその性格をまったく異にするのかもしれない。前者についての多量のデータに接することはできないが,彼女たちは「売られてきた人」で、ソープ嬢は「志願者」だからである。彼女たちは収益でブランド品を買い、海外旅行を計画し、さらに幸福な結婚も考えている。源氏名にも,小泉今日子,篠ひろ子,中森明菜,南野陽子,松田聖子,宮崎美子などが並んでいる。タレント本人にとっては迷惑な話であるが,ほとんど似ていないソープ嬢本人にとっては一種の空想への逃避かもしれない(彼女と遊んでいる若い男性にとっても………)。』
【感想】
これを読むと、「意図的に削った」というより、むしろ「強制的に抹消された」可能性のほうが高いように思えてきます。
オヤジの偏見臭が嫌というほど漂ってきており、見る人が見ればクレームの一つもされて当然でしょう。
検証結果と関係の無い(そして心理学とも関係の無い)話を書いて、誰に何のメリットがあると言うのか?
まず、「ソープ嬢」という呼び方に蔑称的響きがあります。
また、私娼は「苦界に身売りされた被害者」であるととらえる一方、ソープランドで働く女性については何の根拠も無く、あたかも「軽い気持ちで自ら進んでやっている人」のように言っています。
このような放言は、「(自分ら)昔は苦労したが、それに比べて今の若い奴は...」という年寄りのステレオタイプ的な偏見の発露にすぎません。
そして、彼女達はブランド品を買ってはいけないのでしょうか、海外旅行を計画してはいけないのでしょうか、何より、幸福な結婚を考えてはいけないのでしょうか?
特に、『結婚』に関しては、あまりにもあからさまな差別的視点であり、非常に不快です。
源氏名にしても、「空想への逃避」という評価はまだいいとして、『ほとんど似ていない』とは、言う必要も無い軽口です。
これはもう「飲み屋で酔っ払ったオヤジが喋る低俗な話」レベルであり、こんなのを学会要旨に書くという事自体が狂っているとしか言えません。
心理学の重鎮だかなんだか知らないが、研究だから、と言い訳して、ニヤニヤして風俗誌を買い、ニヤニヤして風俗誌をめくり、ニヤニヤして『おいおい、こいつのどこが小泉今日子だよ』と批評するその姿は、只のスケベオヤジよりも下品に思えてしまいます(いわゆる「むっつり」って奴?)。
できうる事なら、この要旨がしかるべき筋の目に止まり、しかるべき抗議を受けて、しかるべき処分が下されて欲しかった。
この要旨の「結語」もなんだか分かりません
『血液型と性格(特に気質)との関係はない、とわれわれは結論づけているが,それを覆すデータもいくつか存在している。鳴海顕のデータも(疑義をはさめばきりがないが)その代表的なものである。今後,この面における研究は「ある・ないの迷路」から容易に脱け出せないと思う。根本的な問題は心理学者ではない人によって解かれるかも……。』
「血液型と性格の関係」に未練たらたらなのがお分かりでしょう。
それにしても最後の一文は、「お前はドキュメント番組のナレーターか!」と突っ込みたくなるね。
重鎮だから誰も文句言えないのかもしれないが、もう少し慎みを持つべきだと思う。
私の中でワーストランキング上位に食い込む「血液型と性格」関連の偏見的な記述をもう1つ紹介しておきます。
しかもしかも、それは素人の記事なんかではなく、なんと心理学の学会で発表されたものです。
血液型性格判断批判について興味がある方は「大村政男」の名前を知っているでしょう。
肯定論者にとっては、最大の仮想敵であり(あった?)、彼の発言に対し「転向」云々とABOFAN(HP)やネット掲示板でいちいち騒がれる人物です。
彼が書いた「血液型と性格」は、能見氏によって巻き起こされた『血液型ブーム』に対する心理学からの批判として一石を投じ、今なお「血液型と性格の関係」に対する懐疑・否定の立場を取る人の基本的な参考図書となっています。
しかし、おそらく、大村氏は「血液型と性格の関係」全般を否定していると誤解している人も多いかもしれませんが、彼が否定しているのは、能見氏による”素人的な”「血液型と性格の関連説」であり、学会の席上では『関係がありそうだ』と公言して憚らない人です。
簡単に言えば
『能見氏の血液型性格判断は間違い。正しい血液型と性格の関係を私が証明してみせる』
というスタンスのお方なのだと私は解釈しています(もしかしたら、当初は否定的だったけど、ミイラ取りがミイラになって途中で『転向』した可能性も無いとは言えませんが)。
だから、私から見た忌憚無き意見としては
『大村先生も能見氏と同じ”血の商人”である』
つまり、「血液型と性格の関係」というネタで喰っているひとりに過ぎません(TVにもたまに顔を出すし)。
(まぁ、日本の心理学界では重鎮のようですが)
【大村氏の学会発表】
大村政男氏は応用心理学会において『「血液型性格学」は信頼できるか』シリーズを継続的に発表しています。
メディカルオンラインで検索すると以下のタイトルであった事が分かります(残念ながら第9報以前は不明)。
第10報:歴史的人物の血液型の認知過程
第11報:キャテルの16PFとの関連
第12報:高校生の血液型性格判断におけるFBI効果
第13報:24血液型との関連を探る
第14報:B型者についての偏見史を尋ねる
第15報:男性度・女性度と血液型
第16報:紅白歌合戦と血液型
(第17報):野球選手の血液型
第19報:能見正比古生誕77年記念‐血液型性格学を信じた心理学者たち‐
第20報:星座性格診断・血液型性格診断にみられるFBI効果・認知的適合感
第22報-I: 城田明子の調査を基礎として『ドラえもん』の血液型を推定する
第22報-Ⅱ: 『ドラえもん』から「ホリエモン」まで9人のキャラクタの血液型を推定する
第23報-I :林春男(1985)・卓地圭子(1990)の「サザエさん研究」をまとめる
第23報-Ⅱ 磯野家・フグ田家7人の家族の血液型を追求する
※別のサイトで以下のタイトルが判明
第21報:埋もれた心理学史を尋ねて 第2報−目黒宏次・澄子の「人間関係学」を評論する
詳細は分かりませんが、タイトルだけを見れば「能見氏の著作の目次」と言われても違和感は無いでしょう。
というか、第22報以降に至っては”こんな発表”を学会に持ち込む神経すら疑われます。
いくら重鎮といえども、おイタが過ぎるのではないでしょうか。
【幻の第18報?】
さて、お気付きの人もいるかもしれませんが、第18報が抜けています。
しかし、ちょうどその回の応用心理学会要旨集を持っていましたのでご紹介します。
第18報:ソープランドの女性と血液型
なんか...たまたまメディカルオンラインに登録されていなかった、と言うよりも、「意図的に削った」かのような匂いがプンプンしませんか?
せっかくですので、その要旨の内容をかいつまんでご紹介します。
【要旨の要旨】
《先行研究》
まず、昭和8年、古川氏の影響を受けた鳴海顕という医師が『血液型研究』という雑誌に投稿した内容の紹介があります。
鳴海の研究は、私娼(いわゆる非公認で春を売る方)184人について血液型を調査したもので、結論としてはA型が多く、O型が少ないというものでした。
鳴海は以下のように結果を評価しています。
(1)積極的で意志型であるO型者が少なく,消極的で感情型であるA型者がきわめて多い。A型者は柔順で宿命にあまんじて一家の犠牲になったのである。なかには自発的にこの苦がい界に身を沈めたものもいるとのことである。
(2)調査によると,私娼のうちB型者は人気があった。彼女たちは,多芸多弁で杜交的な気質を持っているからである。
(3)A型者・B型者・AB型者は0型者の約4倍(正確には4.7倍だから約5倍になる)になっている。日本人の場合,約2倍であるから,私娼中にいかに感情的な女性が多いかが理解されると思う。
《大村の研究》
で、大村氏はソープランドで働く女性を「現代の私娼」であるとし、その血液型分布を調べたのです。といっても、その調査はあまりに雑で、いわゆる『風俗情報誌』の女の子のプロフィール欄から拾うというものです。基本的には掲載誌の発行月を乗せていますが、中には発行時期を失念したものまである有様(なんなんだ、その適当さは)。
結果として、「ソープ嬢(大村氏はこう表現)」にはこれといった特徴的な血液型が無いというものでした。
しかし、鳴海の結果と今回の結果の違いについて、「鳴海のデータが見本誤差ではないならば」という仮定の上で彼はこう述べています
『昭和の初期の私娼と現代のソープ嬢とはその性格をまったく異にするのかもしれない。前者についての多量のデータに接することはできないが,彼女たちは「売られてきた人」で、ソープ嬢は「志願者」だからである。彼女たちは収益でブランド品を買い、海外旅行を計画し、さらに幸福な結婚も考えている。源氏名にも,小泉今日子,篠ひろ子,中森明菜,南野陽子,松田聖子,宮崎美子などが並んでいる。タレント本人にとっては迷惑な話であるが,ほとんど似ていないソープ嬢本人にとっては一種の空想への逃避かもしれない(彼女と遊んでいる若い男性にとっても………)。』
【感想】
これを読むと、「意図的に削った」というより、むしろ「強制的に抹消された」可能性のほうが高いように思えてきます。
オヤジの偏見臭が嫌というほど漂ってきており、見る人が見ればクレームの一つもされて当然でしょう。
検証結果と関係の無い(そして心理学とも関係の無い)話を書いて、誰に何のメリットがあると言うのか?
まず、「ソープ嬢」という呼び方に蔑称的響きがあります。
また、私娼は「苦界に身売りされた被害者」であるととらえる一方、ソープランドで働く女性については何の根拠も無く、あたかも「軽い気持ちで自ら進んでやっている人」のように言っています。
このような放言は、「(自分ら)昔は苦労したが、それに比べて今の若い奴は...」という年寄りのステレオタイプ的な偏見の発露にすぎません。
そして、彼女達はブランド品を買ってはいけないのでしょうか、海外旅行を計画してはいけないのでしょうか、何より、幸福な結婚を考えてはいけないのでしょうか?
特に、『結婚』に関しては、あまりにもあからさまな差別的視点であり、非常に不快です。
源氏名にしても、「空想への逃避」という評価はまだいいとして、『ほとんど似ていない』とは、言う必要も無い軽口です。
これはもう「飲み屋で酔っ払ったオヤジが喋る低俗な話」レベルであり、こんなのを学会要旨に書くという事自体が狂っているとしか言えません。
心理学の重鎮だかなんだか知らないが、研究だから、と言い訳して、ニヤニヤして風俗誌を買い、ニヤニヤして風俗誌をめくり、ニヤニヤして『おいおい、こいつのどこが小泉今日子だよ』と批評するその姿は、只のスケベオヤジよりも下品に思えてしまいます(いわゆる「むっつり」って奴?)。
できうる事なら、この要旨がしかるべき筋の目に止まり、しかるべき抗議を受けて、しかるべき処分が下されて欲しかった。
この要旨の「結語」もなんだか分かりません
『血液型と性格(特に気質)との関係はない、とわれわれは結論づけているが,それを覆すデータもいくつか存在している。鳴海顕のデータも(疑義をはさめばきりがないが)その代表的なものである。今後,この面における研究は「ある・ないの迷路」から容易に脱け出せないと思う。根本的な問題は心理学者ではない人によって解かれるかも……。』
「血液型と性格の関係」に未練たらたらなのがお分かりでしょう。
それにしても最後の一文は、「お前はドキュメント番組のナレーターか!」と突っ込みたくなるね。
重鎮だから誰も文句言えないのかもしれないが、もう少し慎みを持つべきだと思う。
こんにちは。
こういうのを見ると、ABO FANさんが「心理学者に権威など全く感じない」と言いたくなるのも解る様な気もします。もっとあからさまに言えば「同じ様な事をやっているのに、どうしてあっちは良くて俺はダメなんだ」って言いたいんでしょうね。
でも「あっちだって良くはない」んですよ。良く例に出されますが、物理学会にもあからさまなトンデモさんが何人も紛れ込んでいて精力的に学会発表をしているようですね。基本的に学会はオープンに意見を述べる場ですから、トンデモだからという理由では排除すべきでないのです(でも差別的な内容はいけませんね)。
おそらく大村さんも、そういう人達と同じ扱いを受けているのだと思いますが、学会関係者の意見を知りたいですね。
ABO FANさんも応用心理学会で発表すればいいのに。an anの取材とか受けてる場合じゃないでしょう。
大村さんよりはマシな発表が出来るかもしれませんよ。
いや、マジで。
by PseuDoctor (2008-09-13 11:05)
大村氏がおかしくなったのではなくて、おかしな人は「血液型と性格の関係」をへんてこに結びつける、ということでは。
「血液型と性格の関係」を肯定的に語るヤツは何だかおかしなことになってんな、という実例でいいんじゃないですか。
普通に心理学に詳しくない私なんかが見ても、一発で「こいつアホや・・・」と見抜けますけど。
こういう醜態は酷いほど効果的。
by トンデモブラウ (2008-09-13 23:16)
確かに、この発表が許されるのであれば、ABOFAN氏の発表でもOKの気がしますね。
なお、念のため言えば、私は大村氏の業績全てを否定するのではなくて、なんかおかしな所もあるよというだけの話。
だから、肯定・否定・懐疑派のいずれの人も、「大村政男」の名前だけで判断してはいけないわけで、主張のそれぞれの内容から、適切か判断しないといけないわけです。
何と言ったらいいんでしょう、『大村政男カード』は肯定側・否定側どちらが使おうとしても、”獅子身中の虫”となりそうで、良識ある懐疑派は慎重に扱った方がいいかと(個人的には、ABOFAN氏が良く持ち出す大村氏のTPQを使った調査は面白そうですが、「下手な鉄砲」形式でたまたま出た可能性が払拭できない...)。
また、今回や前回の例を「血液型と性格の関係を肯定的に語る人」の典型として示すつもりもありません。
そのあたりは後日書くつもりですが、「血液型と性格の関係を肯定的に語る」主張は、その骨子に共通性はありますが、その論調は個性的な気がするからです。
だから、O型男性氏の不誠実さを用いて、ABOFAN氏を攻撃しても意味は無い。でも、それと同時に、「心理学者」という概念を用いて、血液型性格関連説懐疑派を攻撃しても意味は無い事も分かって欲しいわけです。
by Judgement (2008-09-15 00:24)
こんばんは。
>いずれの人も、「大村政男」の名前だけで判断してはいけない
全く仰る通りです。「俗人的な議論は良くない」と言われるように、心理学会の重鎮だからといって正しい事を言うとは限らないし、その人がおかしな事を言ったからといって、心理学者全般がおかしいという事にもならないですよね。
逆に、ABO FANさんの言う事は殆どがデタラメな訳ですが、だからといって「ABO FANさんの言う事『だから』デタラメである」とはなりません(皮肉を込めてわざとこういう表現を使う事はあるかもしれませんが)。あくまで発言の内容を個別に見た時に、結果としてデタラメばかり言っているという事です。
ただ、これまでのデータから見て「ABO FANさんの言う事はデタラメである確率が高い」という程度なら言っても良いような気がします(笑)。
by PseuDoctor (2008-09-15 21:46)
J氏が応用心理学会に所属しているか否かを知り得ないが、論文集を所持されるとのお立場から批評させて頂く。
J氏の不快感には全面的に賛同させて頂く。
そこに何ら否定する内容はない。
学徒という括りで一括するのが危険な行為であるのは、多々承知している。
学徒の論文でも著書でも、大きな疑問や明白な間違いはある。
部分否定をもって全体否定とする、愚かな二分法を所持しないJ氏の是々非々の姿勢にも賛同する。
確かに大村政男には、是と非があると思える。
無理に是としようとするから、非になってしまった例だと思う。
内容がないなら休めばいいのにね。
しかし貴方のお立場はいかがか?
「しかるべき抗議」をするのは、外部団体であるのか?
貴方は何をしたのか?
次回は現場に行って挙手されてはいかがか?
それとも長老に対しては無理?
無理なら無理で、心理学徒のように黙っていれば?
菊池誠は10円ハゲの上に、最近は絶不調らしい。
あれだけ間口を広げれば、当然の心労だと思える。
さて、貴方の覚悟は?
by B研 (2008-09-15 22:43)
おお、初めまして。
貴方のHPは過去に拝見させていただいてます(B型なもんで)
でも、隣町に乱暴者がいるのを知っていて「隣町に行く時は奴に気を付けろよ」と教えた時に、『何故そんな奴をお前は殺そうとしないんだ』と言われてしまった感じで、ちと困りまする。
残念ながら応心は入会しておりませぬし、入会の予定もありませぬ。
ただ、1度当日会員で行った事はありまして、その際ついでに大村氏(と共同研究者)の発表は聞きました。
で、私は心理系の仕事をしているとはいえ、専門は全くの別分野ですし、大学に籍を置くわけでもないので「大村氏の御威光」はかけらも感じておりませぬ。
だから、正直、質問の一つでも投げてやろうかと思っていたのですが、ああいう人気教授の発表は、殆ど発表で時間を殆ど費やして、質問時間が皆無に等しいんですよね(まぁ、それ以前にその発表内容のくだらなさに何か言う気も失せてしまった、というのが最大の理由ですけどね。結論として「好きにやってれば」という感じ)。
B研さんは「現場に行って挙手して間違いを指摘しろ」とおっしゃいますが、私はその必要性は全く感じません。
間違いは当人の責任であり(大御所であればなおさら)、その間違いを正しいと受け取ってしまう事もその人の責任です。また、大村氏が暴走して、その結果心理学の一部分野の信頼が著しく低下してもそりゃ知ったこっちゃありません。
所詮『他人事』なんですね。
だから「処分されて欲しい」と思う気持はあっても、「処分が必要だ」とまでは思っていないわけなんですよね。
ただ、他人事だからといって不快感を表に出さないほど人間できちゃいないだけ。
私としては、「血液型と性格の関係」における『大村政男』というネームバリューにアラートのタグが付けられればそれで目的は達せられます。
「大村政男、しっかりしろ」とか「大村政男いなくなれ」とかいう事は、そうならないと困る人達がやればいいでしょう。
by Judgement (2008-09-16 00:19)
ABOFAN氏に対しても、「当人に教えてあげる」というよりかは、その形を取りつつ「他者に説明する」と言う事が肝になると考えています。
別にABOFAN氏が間違った事をいくら言い続けようが、恥をかくのは結局彼自身なわけですし、「恥をかかないように教え諭してあげる」なんて事はよっぽどの親しい友人か、あるいは報酬と共に依頼を受けた人がやるべき。
赤の他人の私としては「教え諭すフリをして恥をかかす」事を楽しませてもらっているだけなんですね。
で、PseuDoctorさんへの返事につながるのですが、「ABOFAN氏のここがダメ」という所を指摘できればそれで十分と考えています(おっしゃるように「ABOFAN氏の言う事『だから』デタラメである」と言いたいわけではありません)。また、「ABOFAN氏がダメだから、血液型性格関連説もダメ」ともいう気はありません。
とはいえ、ABOFAN氏のダメさ加減が基本的なところに近づけば近づくほど、「ABO FANさんの言う事はデタラメである確率が高い」になって来ているのですが、最近では『それは彼の個性として認めてあげるべきだ』と思うに至っています。
by Judgement (2008-09-16 00:44)
なるほど「彼の個性」ですか。それは良いですね。
日本語の単語に独自の意味を付与するのも「ABO FANさんの個性」。
ろくな知識も無いくせに知ったかぶりをして自爆するのも「彼の個性」。
深く考えずに適当な事を言い、辻褄を合わせようとして後付けで屁理屈をこねるもんだから、どんどんグダグダになっていくのも「個性」。
うん、「個性」と思えば大抵の事は許容できそうな気がしてきました(勿論、間違いを指摘しない訳でもツッコミを入れない訳でもないですけどね)。
by PseuDoctor (2008-09-17 23:37)
レアケースを相手にしていると考える方が気は楽ですし、
大多数の人間に対する希望や期待を失わずにすみますからね。
by Judgement (2008-09-18 01:41)