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キャッチボール [気になる人達]

 キャッチボールは、相手に向かって投げなくてはいけません(どこに投げてもいい、と言うのなら「相手」は必要ないですよね)。
 だから、キャッチボールをするには、最低限、相手のいる方向の見極めと、相手の位置に到達できる球を投げられるようなコントロールを有する事が前提となります。
 「とりあえずすごい速い球が投げられる」という事と、「”キャッチボールで”すごい速い球が投げられる」という評価は全く違います。ただ剛速球が投げたいと言うのであれば、さっき言ったように一人でやればいいわけだし、後者を求めるなら、球の速さ以前にコントロールできる事が必須になります。

 で、会話は言葉のキャッチボールと言いますが、議論もそうです。

 ただ、会話と議論の違いは、会話はどんな球であろうとも、お互いキャッチし続ければ続くのに対し、議論では常に「相手から来たボールより良い球」を投げ返すのが原則であり、それができなくなったらおしまいと言うことです。

 ただ、「最後に投げた」事のみで勝利できるわけではありません。あくまで、「議論が成立している状況」で、どれだけ「いい球が投げられるか」を競っているわけですから、最後の投球が相手のグローブに収まっていなければいけません。

 でも、その基本を見失しなって、とにかく「最後に投げた者」になろうとこだわる人がいます。
 で、何をするかというと、わざと大暴投したり、目くらましで球筋を見失わせたりして、「相手にキャッチされない」事ばかりを狙います。
 いずれも、相手に伝えて初めて議論が成立するという観点において、不適切です。

≪大暴投の例≫
・ものすごく的外れの事を言う。
・今までのテーマとは異なる事を言う。
≪目くらましの例≫
・色んな解釈ができる発言をして主張をぼやかす。
・難解な用語をあえて多用する
≪その他のダメな例≫
・多方向に同時に球を放りなげ、「全部取らないとダメだ」と言う→議論の拡散を狙う
・投げるフリだけして投げない→何を質問しているのか明らかにしない

 なぜ、こんな事をするのでしょう。

 (コントロールは別として)とりあえず投げるのは誰でもできます。でも相手の球をキチンと受けるにはスキルが必要です。
 そのスキルが足りない事を自覚しているからこそ、投げ返される事を非常に怖れ、キャッチできない球をわざと投げているのではないでしょうか。

 その証拠に、こういう人は、相手がキャッチし、自分の立ち位置に投げ返されると、咄嗟に元の位置から離れてしまいます。
 つまり、逃げるんですね。
 しかも、自分が逃げたくせに、逃げた先で「そんな遠くに投げられたら取れっこないよ」と変な言い訳をしたりするんです。

 あともう一つ。
 キャッチされて「なんだこのへなちょこ球は」とバレてしまうのが怖い、というのも考えられます。

 『キャッチボールにまぜて』、と言うから入れてやっても、取れない球ばかり放ったり、投げ返しても、捕ろうとせずに逃げてばかり、では相手になりません。
 何でそんな人がキャッチボールの輪にわざわざ入ってくるのかは、本当に不思議なのですが...。
 
 でも、こういう人達は、「議論をしにきた」という態度ではあるので、「議論がしたいならこうすべきだ」ということを教えてあげる価値ぐらいはあると思います。
 下手でも頑張って練習を重ねれば、いつか上手くできるようになる希望はあります(ただし、場合によっては取れない球を投げる技術や、相手の球を上手く避ける技術に長けてしまうかもしれませんが...)。

 実は、本当に言いたいのは、もっと始末に負えない人についての話です。
 
 それは次項で。


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