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SS2の問答集 ~曖昧にするための説明?~ [ABOFAN問答集]

 第1セッションでは、結局『週刊誌の記事の信頼性はどうなの』と言う事が示されないままでした。さらに、『「決め付け」ってどういう意味で使っているのか』とか、『日常関係に応用できるってどういう事?』という疑問が新たに発生しました。
 そのあたりを決着つけよう、という目的…のはずだったようですが、『週刊誌の記事の信頼性』についての回答はまさに玉虫色。『応用の仕方』も要領を得ない。で、何が「決め付け」で、何が「決め付けでない」のかも判然としない状態。
 しかも、これだけ「性格」という単語を連発しているのに、それが示すものの輪郭をガタガタにしていきます。
 説明(?)をすればするほど、本来知りたかった「主張の意味」が曖昧になる一方で、疑問点ばかり増えていくというスパイラルがはじまります。

【問答集】

[Q2-1] 「A型は神経質」は“決めつけなので”ダメ、「O型は人間関係に神経質」は正しい、の違いがよくわからない。ABO FANさんの言う「決めつけ」とは?
[A] 人間の性格や傾向を正しく表しているとは言えない、といいう意味で「決めつけ」。普通に「A型は神経質」と言えば“他の血液型の人に比べると神経質な傾向がある”という事になるけど、あくまで傾向であり、個人差もある(A型全員が神経質ということでは全く無い)。また、 O型にも神経質な人もいる(この場合は、人間関係に神経質な場合が多い) 。
能見氏の主張引用: ある状況の下には神経質だとか、ある方面には神経質であるとか、ないとかは言うことができるが、全方向に神経質な人は、まず、絶対といっていいほどいない。実際は「神経質と見られる人の傾向」に血液型別の差がある。日常で性格を指す言葉として使われているもので厳密には、性格を明示するに足るものは、ほとんどない。大抵は、行動や表現の断片か、せいぜい、前述のタイプに与えられる名称である。

※ 『きめつけ』:辞書的には「悪いところを一方的に叱りつける」。ただし、一般的な用例においては「100%そうであるという前提で述べる」もアリ

[Q2-2] 結局、週刊誌などに載っているような血液型の話は、信じない方がよい、ということ?
[A] 週刊誌などに載っているような血液型の話は、確かに事実の断片には違いありませんが、そのまま信じていいかは、少々疑問。細かくみていけば色々あるのだけれども、とてもそのまま鵜呑みにできるような内容ではない、と思っておけばよい。

[Q2-3]  既存の性格心理学で「血液型と性格」は解明できる?
[A] 既存の性格心理学では性格は言葉で表せる、かつ状況に対して固定的なものである、というのが前提(現実はそれとは違う)。血液型は意外と単純ではなく、既存の性格心理学で簡単に分析できるような代物ではない。だから、既存の学問(性格心理学)で関係があった(なかった)から…というだけではダメ

[Q2-4-1] 血液型を参考にすると判断を誤る可能性が高いので、週刊誌に書いてあるような血液型の話は日常の人間関係では使わない方がよい?
[A] ある程度は役に立ちますよ。日常関係にも応用できる。

[Q2-4-2] どのような応用を想定されているんでしょうか?
[A] 実際にそう感じて、応用している(例えば、A型には順序立てて話をし、B型は必ずしも順序立てなくとも大丈夫、とか)

[Q2-4-3] A型で順序立てて話をしなくても大丈夫な人や、B型で順序だてないといけない人も大勢いるのでは?
[A] そういうこと

[Q2-5] 血液型以外の個人差の方が大きいわけですよね?
[A] もちろんです。

[Q2-6] O型B型どちらにも「人間関係に神経質」「自分の考えに神経質」な人は結構いるんですよね?
[A] そういうこと。ただし、「人間関係に神経質」でも血液型により差が出る。O型は力関係に敏感、A型は平穏な関係を望み、B型は仲間はずれに神経質、AB型は社会参加に神経質。

[Q2-7] 各血液型に「神経質」がからむ属性がある事と、「A型は神経質」という傾向が出ているというのは両立するんでしょうか?
[A] 血液型による性格特性や実態が、性格を表す言葉と一対一で対応する、という先入観は捨ててください(普通はそれでいいが、そう考えると血液型は絶対に理解できない)

[Q2-8] 性格を表す言葉と一対一で対応するわけではない、ってどういう事
[A] 「A型が神経質」は、単に観察している現象をそう言葉で表現しているだけで、実態と言葉が正確に対応しているわけではない。

[Q2-9] 性格と血液型の関係はどう表現すればいい?
[A] 遺伝子なのか血液型物質なのわかりませんが、確かに性格には影響を与えています。ただ、その影響が言葉で正確に表せるわけではないのです。極論すれば、文章化すれば必ず矛盾すると言ってもいいでしょう。ですので、実際に人間を観察するのが一番大切なのです。そうすれば、なんとなくわかってきます。

[Q2-10] 例えばO型の人に対し、「人間関係に神経質」と予見を持つのは、「人間関係に神経質」でないO型も多い点から見ればバクチでは?
[A] ここは数字で説明するのはむずかしい。 ただし実感としては役に立っている。定の条件では見かけ上の差が大きくなるので、その差を感じているのかもしれませんね。

[Q2-11] 予見のせいで、解釈を歪めたり、予見に有った行動だけに目がいっちゃったり、ということはないのでしょうか?
[A] もちろんある

[Q2-12-1] 血液型と性格の関係は傾向だ、というのであれば、血液型に基づく先入観で他人を判断するのは、ちょっと危ういのでは?
[A] 必ずしもそうではないと思う。例えば、年齢、男女差、社会的地位…で、ある程度相手の反応を想定して、応対を考えるの同じ。全く相手の属性がわからないよりは、人間関係がスムーズになるはず。

[Q2-12-2] 年齢、男女差、社会的地位による差と、個人差どちらが大きい?
[A] 個人差。ただ、相手の考え方を知るのには参考になります。

[Q2-12-3] 年齢、男女差、社会的地位による差と、血液型の差どちらが大きい?
[A] 年齢、男女差、社会的地位

[Q2-13] 相手の発言をよく聞く方がずっと重要だし、逆に血液型にあてはめてわかった気になってしまうという弊害の方が大きいのでは?
[A] 年齢や男女差や社会的地位も同じことでしょう。

[Q2-14] どのくらいの人が血液型の差をどのくらいと感じているの。
[A] 多くの人(全体の60%程度)は血液型による「多少の差がある」とだけ思っていますから、健全な知識を持っていると思う。

[Q2-15] 「健全な知識」と言うけど、多くの人が持っているのは、ABO FANさん言うところの正しいものではなく、単純化された間違ったものなんですよね?
[A] 健全な「知識」ではなく、健全な「常識」ですね。(^^;; 。それらの「知識」は、自分で感じているものなので、共通するのは4割程度ということになります(最近のアイシェアの調査結果でも、「多少は」というのが過半数、「大いに」というのは10%程度)。

[Q2-16-1] ABO FANさんが考える「正しい知識」と「間違った知識」がよくわからない
[A] 例えば、O型は自分のポジションに敏感です。また、それをストレートに態度に表します。ということはどういうことかというと、「よき親分子分」ということです。 あるいは、上位に立った場合と、下位にいる場合では態度が大きく変化するということです。O型自体の独立心は強いのですが、自分が弱い立場は逆に上位の人を頼ったりします。これを文章化すると「独立心が強い」とは必ずしも言えません。逆に、B型は自分のポジションには鈍感です。そういう意味では「マイペース」と言えます。普通は、「よき親分子分」ではありません。では、O型とB型でどちらが独立心が強いのか?それは、「立場によって変わる」というのが一番正確でしょう。ただし、これだけでは何の説明にもなりません。 抽象的に文章化すると矛盾するという一例です。

[Q2-16-2] だから、どう考えれば分かるの?
[A] 数学的には、反応が線形でないと言った方がわかりやすいでしょう。従来の研究は、線形のデータしか分析していません。それで差が出ないから差がないはずだというのは、どうかと重います。 さらに厄介なことに、「独立心が強い」かどうか質問をすれば(条件が一定なら)たぶん何らかの安定的な差が出るはずです。これが、だから「O型は独立心が強い」「A型は神経質」と誤解される原因になるのです。 本当にしつこいですが、血液型による性格特性や実態が、性格を表す言葉と一対一で対応する、という絶対に先入観は捨ててください。血液型を誤解する最大の原因です。

[Q2-17] 仮に「O型は独立心が強い」「A型は神経質」で安定的な差が出たとすれば、それは性格を表す言葉と対応しているのでは?
[A] 「自己評定」と限定するなら、確かにそのとおりです。というか、これは「定義」ですので、客観的に正しいかどうかとは別です。

[Q2-18] 「性格を表す言葉と一対一で対応」しないというのは、「性格を表す言葉と対応していない」事?「一対一で対応しない」事?
[A] 両方です。例えば、「物理現象を表す言葉と一対一で対応」しないと言えば、イメージはつかめるでしょうか。

[Q2-19] 言葉で表せない性格ってなんだろう
[A] 性格を言葉だけで「正確」に表現するのは元々無理な話です。

[Q2-20] 「言葉」というのは「単語」という意味?でも、文章化すると矛盾するとも言ってますよね。
[A] 単語の場合もありますし、文章の場合もあります。例えば、A型なら「神経質」「ものごとにけじめをつける」といった感じです。

[Q2-21] 言葉で表せないならば、雑誌に載っているような血液型と性格の話はすべて無意味になるのでは?
[A] 無意味ではありませんが、正確ではない。

[Q2-22] 『an・an』の血液型特集は、ABO FANさんとしては、正しい信じるに足る内容と思ってよいでしょうか。
[A] 単純化されたところは、必ずしも正しくはありません。ただし、断片的には正しい場合もあります

[Q2-23] 「血液型と性格の関係に肯定的な主張の間違い」はどう思う?
[A] 大した問題とは思っていません。 データを見る限り、多くの人々は健全な常識で判断しているからです。

[Q2-24] 多くの人々は、単純化された形の知識(=正確でない)で覚えているんですよね
[A] そのとおりです。ただし、なにもそれは血液型に限りませんし、一般的なことですよ。普通の人は本当に何が正しいかなんてわかりません。その場合でも、たいてい自分は科学的だと信じていると思います。疑似科学だと信じている人はごく少ないでしょう。(笑)

[Q2-25] 血液型と性格に関する科学的な問題は?
[A] 頭ごなしの否定の方が、問題だと思っています。なぜかというと、否定論は科学的に正しいとか、正義だと思っているからです。

[Q2-26] 現状では科学的には根拠があるとは言えないわけなんですよね。
[A] 繰り返しますが、性格心理学では、質問紙法による性格検査と行動の一致を調べて、相関が0.8ぐらいというのがウリなわけです。そういう意味では、「科学的には根拠がある」と言えますよ。

[Q2-27] どうやって性格を測るの?
[A] なにしろ、性格の実体がわかっていないのですから、現在はあくまで言葉や行動で測定するしかありません。ですから、言葉だけで考えると間違います。
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